<Header>
<Author: 李頎>
<Title: 聖善閣送裴迪入京>
<Format: 格式不明>
<Year: 1964>
<BookName: 唐詩選　上>
<Translator: 斎藤晌>
<style: 現代文無假名>
<style2: 日本現代譯文無假名標注>
<TranslatedTitle: 聖善閣にて装迪が京に入るを送る>
<BookPage: 331-333>
<UsedPage: 3>
<Feature: 1, 4>
<End Header>
<Poem>
雲華滿高閣，
苔色上鈎欄。
藥草空階靜，
梧桐返照寒。
清吟可愈疾，
攜手暫同歡。
墮葉和金磬，
飢烏鳴露盤。
伊流惜東別，
灞水向西看。
舊託含香署，
雲霄何足難。
<End Poem>
<Translation>
降りつもった雪が高閣にいっぱい滿ちている。下を見ると廻廊をめぐる闌干には苔がはいのぼって綠に色づいている。人けのない階のきわまで薬草が植えこまれ、静かにうなだれている。梧桐の冬枯れしたこずえに、夕日の照り返しが赤々とはえているのが、いかにもさむざむとしている。こんな清淨な場所で清らかに詩を吟じていれば、 少々の病氣などなおってしまう。まあお互いに手をとりあって、しばらく樂しもうではないか。まだ枝の上にのこった枯れ葉がときおり落ちてくる音が、本堂でうちたたく金磐と調和してひびく。飢えたからすが塔の上の九輪のところでガアガアと鳴く。東に流れる伊水のほとりで、ここに別れを惜しみ、行くさきの灞水のかたを眺めやる。君はむかし尚書省に仕官したこともある身分だから、これから都へのぼって、新しく職を求めて、さきざき雲の上に昇ることもむつかしいことではなかろうと思う。しっかり元氣でがんばってくれたまえ。
<End Translation>
<Formatted Translation>
降りつもった雪が高閣にいっぱい滿ちている。
下を見ると廻廊をめぐる闌干には苔がはいのぼって綠に色づいている。
人けのない階のきわまで薬草が植えこまれ、静かにうなだれている。
梧桐の冬枯れしたこずえに、夕日の照り返しが赤々とはえているのが、いかにもさむざむとしている。
こんな清淨な場所で清らかに詩を吟じていれば、 少々の病氣などなおってしまう。
まあお互いに手をとりあって、しばらく樂しもうではないか。
まだ枝の上にのこった枯れ葉がときおり落ちてくる音が、本堂でうちたたく金磐と調和してひびく。
飢えたからすが塔の上の九輪のところでガアガアと鳴く。
東に流れる伊水のほとりで、ここに別れを惜しみ、行くさきの灞水のかたを眺めやる。
君はむかし尚書省に仕官したこともある身分だから、これから都へのぼって、新しく職を求めて、
さきざき雲の上に昇ることもむつかしいことではなかろうと思う。しっかり元氣でがんばってくれたまえ。
<End Formatted Translation>